たった500円で自分の常識は爆発した。
どうも。
壮ト@MassOnishiです。
えー突然ですが、皆さんはついつい周りの空気に合わせて流されてしまう人でしょうか?
実は僕も以前はそうでした。いえ、今も若干そういう気はあるんだけど......。
なんだろう。自分の気持ちをいつも押し殺して、周囲と合わせて生きていくのは、確かに楽なんだけど、どこかでそれを客観視して「あーまたやってるよ」みたいな、何とも言えない気持ちになったりしませんか?ワイはするんやで。
「社会で生きるとはそういうものだ」という人もいます。しかし、ちょっと待って下さい。
本当にそうでしょうか?
今回は自分を持って生きていく、むしろ、一人の人間として自分自身と戦って生きていく事の大切さを謳った下記の本。
『自分の中に毒を持て』 - 岡本 太郎
をご紹介。
■ 人生は爆発だ
「芸術は爆発だ」は著者の人柄や人生観を表すあまりにも有名な言葉です。
大阪万博での"太陽の塔"の制作者で、芸術家でありながら、テレビ出演などもしていた様です。
"様です。"っというのは、残念ながら僕自身は著者が存命時の記憶がありません......。
本書は岡本太郎氏本人の生い立ちと合わせて、一人の芸術家として、人間としてどう生きていくべきかを克明に綴ったエッセイになってます。
みんなどうしても、安全な道の方を採りたがるものだけれど、それがだめなんだ。
人間、自分を大切にして、安全を望むんだったら、何もできなくなってしまう。
計算づくでない人生を体験することだ。― 裏表紙より抜粋
この文だけで本人がどういう人物だったのか、その人柄がかなり伝わってきます。
"一度死んだ人間になれ"
"好かれるヤツほどダメになる"
"成功は失敗のもと"
"きれいになんて生きてはいけない"
すごくアツい。いやアツすぎる。目次からもその熱量の強さがうかがえます。
全編通してこんな感じなのです。いやマジで。
でもね。そこが良いんですよ。
「人となんか合わせなくても良い」とか「失敗してもいいからとりあえずやってみろ」「途中でダメだと思ったら止めてもいい」とか、
心のあり方も然ることながら、著者本人をそのまま文を通してぶつけられてる感じ?
これが実に心地良い。
■ 社会も恋愛も哲学も爆発だ
本書では著者の小学生時代から、フランスへの留学時、芸術家として過ごす日々などを通して、社会的な問題や、恋愛観、読書、哲学、はたまた他の芸術作家に対する思いなど大変多岐に渡る部分に触れられています。
小学生の頃は当時の教師に対して子供ながらに疑問を覚えこれに反発、
日本の教育システムへのなげかけ。
本人は恋愛にとても正直な人の様で、共に過ごした女性(フランス人が多い)から学んだ女性の強さ、純愛の素晴らしさ、結婚に対する考えなど、恋愛に関しては特に幅が広い意見。
芸術家としては当時のリアルタイムなフランスの他の芸術家と交流。
情報社会の中で呪力を持った"芸術"の必要性、また芸術する事そのものについての自身の考え、「芸術は爆発だ」の真意。
全体を通して、最終的に行き着くところは大体において"常識"。つまり、社会の流れで生み出された一見正しいと思える様な"正義"に作者は意義を唱えます。
自分自身に挑戦し、時には失敗して、みじめでみすぼらしく、傷つき傷だらけになっても、ただ自然な人間として強く生きていく。その事のすばらしさと美しさを著者は賛美します。
■ 価格と面白さが爆発だ
この書籍。僕が購入したときは最寄の書店で買ったのですが、その時の値段はなんと467円(税別)
なんだそれ!?スゲェーよ!ワンコインで自分の常識が変わる切っ掛けになるなら、これほど安い買い物はないと思いませんか?
敢えて例えるなら、
マクドナルドの500円セットを店内で食べて、店から出る時には自分の中の価値観が変わってて、そこはもう既にマクドナルドではなかった!みたいな?
全然意味わからん!敢えて言う必要なかったかも!
しかしながら”意味や理由は必要ない、人生は理屈じゃないんだ。"そう思えるぐらい本書にはパワーと情熱が込められています。それに、単純にエッセイとして読んでみても面白いです。
本書では一貫して『情熱を持って自分の道に挑戦すること。』が語られています。
これは何も著者の生きる当時の時代だけでなく、完全情報社会な現在、終身雇用が不安定な現在、技術全てが幸せに必ずしも直結しない現在、それらにおいても十分通用しうる考えなのではないでしょうか?
そこんとこも含め、オススメします。
ほなね。
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